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世界遺産 熊野古道 ウォークレポート
小広王子~近露王子 編

南紀ほんまもん通信 第22号(2005年1月17日)

 今回は2度目の熊野古道ウォークレポート。前回、熊野古道中辺路の滝尻~高原(たかはら)を歩いたので、今回は高原~近露(ちかつゆ)をレポートしてみようと出発しました。
今回は自家用車と路線バスを組み合わせて歩いてみようということで、近露王子に近い近露王子公園に駐車し、バスで栗栖川(くりすがわ)まで戻り、高原に上がって熊野古道を近露まで歩く予定でした。

さて、近露王子公園に着き、予定の「なかへち美術館」バス停10時12分のバスに乗って栗栖川へ行こうと思ったのですが、雨。予定を変更し、傘をさしたままでも歩けるルートということで、今回の予定の反対側、本宮寄りの小広王子から近露王子までのコースを行ってみようということになりました。ちょうど、10時23分に本宮行きのバスがあったので、そのバスで小広峠まで行ってみました。

出発の前に、下記リンク先の地図をご覧下さい。
和歌山県観光情報 近露王子~ →  和歌山県観光情報 ~小広王子



近露王子公園 <10:23>

近露王子公園 バスも10数台駐車でき、バスツアーなどでは「道の駅熊野古道なかへち」から牛馬童子・近露王子への短距離ウォークコースになっていて、よくバスが止まっています。すぐ隣にはなかへち美術館、近露王子があり、広い駐車場・トイレがあり、入り口には「なかへち美術館」バス停があるので、熊野古道ウォークの拠点にちょうどいいところです。<10:23>

小広峠バス停 <10:36>

 小広峠バス停に到着しました。
バスを降り、来た方向を振り返るとトンネルの上にガードレールが見えます。この道を上っていきます。
 5分ほど歩くと、「熊野古道」の案内板とトイレが見えます。ここで右に降りていくと、本宮への熊野古道ですが、今回は近露方面に行くのでそのまま車道をトイレの所まで行きます。<10:45>
「おおっ、古道らしい道になった」 トイレの向かいに案内板があり、杉林の中を上る道があります。「おおっ、古道らしい道になった」と思って上っていきます。<10:48>

小広王子 <10:53>

小広王子 と思ったのもつかの間、2分ほどで車道に出ます。そのまま車道を上ると、すぐに峠になり、小広王子です。小広王子には小さな碑があります。
あとは近露に向かって、車道をどんどん歩いていきます。この道は狭いですが、以前は国道311号線として、田辺から本宮への唯一の道路でした。熊野古道がそのまま生活道路として数年前まで使われていたわけです。


 小広王子から10分ほど歩くと、休憩所とトンネルの入り口があります。このトンネルは林道への入り口で、もちろん熊野古道ではありませんので、このまま左の方に道なりに歩いていきます。<11:13>
「中川王子跡」案内板 小広王子から舗装道路をひたすら歩くこと約30分。「中川王子跡」という案内板があります。舗装道から少し外れ、山に登ること約1分で中川王子の碑があります。<11:26>

中川王子 <11:28>

中川王子 そのまま山道が続いているように見えるのですが、中川王子の碑から元来た道を引き返し、再び舗装道路に戻り、近露に向けて歩いていきます。


 中川王子から5分ほど歩くと、道沿いに人家が見えてきます。すぐに、道の右側に封鎖されたトンネルの入り口が見えます。このトンネルは先ほどのトンネルにとって代ったので封鎖されていますが、現在も中辺路のバス時刻表を見ると「高尾隧道」(たかおずいどう)というバス停がありますが、それがここになります。栗栖川・近露からここまではバスが来るのですが、ここで引き返します。本宮へ行くバスは、現在の国道311号線を通るので、ここにはきません。<11:36>
おっ!ここを右ですね さらに2~3分歩くと、右に上がる細い舗装路があります。案内板に沿って上っていきます 。<11:41>

「安倍晴明の腰掛け石」 <11:44>

「安倍晴明の腰掛け石」 1~2分で、右の民家の庭先に「安倍晴明(あべのせいめい)の腰掛け石」があります。「平安時代の陰陽道(おんみょうどう)の大家安倍晴明が腰を下ろして休んでいるとき、上方の山が急に崩れそうになったが呪術(まじない)で崩壊を防いだと伝えられている。」と案内板があります。<11:44>


「秀衡桜」 安倍晴明の腰掛け石から8分ほどで左側にトイレがあり、すぐに「秀衡桜」(ひでひらざくら)です。滝尻王子近くの「乳岩」(ちちいわ)とともに、奥州の藤原秀衡(ふじわらひでひら)にまつわる伝説が語り継がれています。<11:53>

←4月頃にはこのように
咲いています。

野中の一方杉 <11:55> ・ 継桜王子 <12:00>

 すぐにわらぶき屋根の建物があり、野中の一方杉(のなかのいっぽうすぎ)です。一方杉がある一角に、継桜王子(つぎざくらおうじ)の碑があります。
少し歩くと「伝馬所跡」(てんましょあと)や「一里塚跡」の案内板や碑があります。「伝馬所」とは街道沿いに設けた役所で、公用の文書や荷物を中継するなどの役目をもち、馬や人足が常駐していたそうです。田辺からは数カ所設置されており、一番近くは3kmほどの近露にもあったようですが、この先本宮向きは約16km先の伏拝までなかったので、野中は熊野街道の中でも要所だったようです。
旧国道311号線 野中の一方杉から15分ほど歩くと、再び少し広い車道に合流します。さきほどから歩いてきた旧国道311号線です。<12:15>

比曽原王子 <12:20>

 さらに5分ほどで、道沿いに「比曽原王子」があります。案内板と碑が残っています。<12:20>


 比曽原王子から1~2分歩くと、案内板があり右への細い舗装路を上っていきます。<12:23>
 10分ほど上ると、案内板があり左へ分岐します。細い舗装路で、少し急な下り坂です。<12:34>
 先ほどの分岐から約5分、右に案内板があり山道に入っていきます。<12:40>
 少し熊野古道らしい道を緩やかに下っていきます。<12:41>
 しかし、5分ほどでまた舗装路へ。ここを出て左に折れると、すぐに先ほどの旧国道311号に戻り、また右に折れます。ここまで来ると近露の里になって人家が多くなり、少し歩くと左に近野中学校、またすぐに近野小学校があります。<12:20>
 近野小学校のグラウンドを回り込むように、細い舗装路に折れます。そのまま下ると10分ほどで近露の中心地に出ますが、少し手前で右に折れて「野長瀬一族の墓」(のながせいちぞくのはか)に行ってみましょう。少し分かりにくいので、この写真を参考に。<12:56>

野長瀬一族の墓 <13:05>

「野長瀬一族の墓」 観音寺の墓地の一角に、野長瀬一族の墓があります。豪族野長瀬一族は、南朝時代のために、五代にわたって尽くしたと伝えられています。その一族の墓所として、五輪塔54基、宝篋印塔(ほうきょういんとう)6基が並べられています。<13:07>

南朝:1336年より、両朝合体の1392年までの57年間。
ひろくには鎌倉幕府滅亡の1333年よりの60年間をいいます。

「観音寺前」バス停野長瀬一族の墓から少し石段を下りると、「観音寺前」バス停に出ます。細い道が集まっていますので間違えないように。<13:21>
 近露王子に向かっていくと、すぐに「近露伝馬所跡」の案内板があります。ここにも伝馬所があったそうで、そのあと旅籠となり、雑貨・酒店となり、今は小さな喫茶店・土産物店になっています。ここもそうですが、近露の古道沿いには「もと旅籠○○」と書かれた小さな竹の看板(?)を立てた民家が多くあり、賑わった頃の雰囲気が感じられます。<13:27>

近露王子 <13:15>

近露王子 郵便局や農協を過ぎ、2~3分で近露王子に到着です。
社などはありませんが、こんもりとした森と碑が残っています。<13:33>


「熊野古道なかへち美術館」 近露王子の向かいに、「熊野古道なかへち美術館」があります。新鋭の女性建築家妹島和世氏設計の、幾何学的な形の美術館です。
野長瀬晩花(のながせばんか)、渡瀬凌雲(わたせりょううん)など郷土ゆかりの日本画家の作品展示のほか、熊野の芸術文化や古道関連の展示なども行っています。
美術館のすぐ横が、スタート地点の近露王子公園です。<13:40>

(参考に、牛馬童子までは、約1時間ほどで往復ができますので、時間に余裕のある方はどうぞ。)


主な地点と時間

田辺市内発 9:00→車→10:00 近露王子公園 10:23→路線バス→10:36 小広峠バス停 (ここから歩き)
→ 10:53 小広王子 → 11:28 中川王子 → 11:55 野中一方杉・継桜王子 12:00 → 12:20 比曽原王子 → 13:05 野長瀬一族の墓 → 13:15 近露王子

立ち寄りスポット

ひすいの湯

近露王子から近い温泉浴場です。近露付近で宿泊する方はもちろん、車ならぜひ立ち寄ってみましょう。
民宿に併設した、小さくて簡素な建物・浴室ですが、ヌルヌル感が「濃いっ!」と感じる温泉で、温泉好きの人にも評判がいいそうです。
営業時間は10:00~21:00、年中無休で、入浴料金はひとり500円。
ほんまもん王国 湯遊王国 上小野温泉 「ひすいの湯
中辺路町 商工会

アクセス

大阪方面から、電車で「紀伊田辺駅」を下車、JRバス「栗栖川行き」・龍神バス「本宮大社行」に乗車。
時刻表はこちら(紀伊田辺駅~本宮大社)

白浜温泉からは明光バスで。
時刻表はこちら(白浜温泉内各停留所(白浜駅経由)~新宮駅)

明光バス 熊野交通  龍神自動車


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